*** Holly Cole ***
〜迫力のモノクローム・ボイス〜

holly Cole 彼女との出会いはとても遅くて、一番売れた「Calling You」(映画バグダットカフェのテーマソング)の頃は、その存在すら知らなかった。そして、それから多分4年ぐらい経ってから知ったの。そもそものきっかけは友達のJazzバンドで、「声が似てるから、ボーカルをやって欲しい」って言われて引き受けたときの楽曲が「Calling You」だったの。最初の印象は「しびれた」という感じ。低音でパワフルでパンクにも通じてしまうようながなり声やつぶした声も使っている彼女の歌はまさに『鈍器で殴られたような(笑)』感じだった。聞き終えてからも「ゴーン」って頭が鳴ってたもん(笑)。で、早速一番良いと友達が絶賛していた[Don't smoke in bed]を買ったの。このアルバム凄く良いので、是非聞いて欲しいです。最初に聞くのはこのアルバムに限りますよ。

 彼女の魅力はその迫力のある歌声なんだけど、彼女の歌を聞いていると彼女がどれほど歌うことが好きかということが伝わってくるの。楽曲、フィーリング、ジャンル、そういうものをグーンと超越して「歌いたい!歌が好き!」っていうのがどれほど大切かを教えてくれる。彼女はデビュー直前に車の事故であごの骨を複雑骨折して、再起不能といわれたの。でも、6週間にわたってあごをワイヤーで固定し、そのあとのリハビリによって怪我を克服したの!そういう人は歌えることの大切さを本当の意味で知っているからね。かくいう私も、19の時に声を失って「一生歌えない」と医者に言われた人なの。あの時の辛さは・・・。まさしく抜け殻のような状態になってたもの。でも、私はそれでも歌いたかったの。だから、あきらめることよりも歌えるための手段を探すこと、見つけることに集中したの。だから私は今、いろんな音楽に関する悩みを抱えつつも、今歌えるという一番大切なものを知っているの。彼女もきっとそうなんじゃないかな。だからこそ、彼女のメッセージはとっても説得力があるんじゃないかな。もし、これを読んで「Holly Cole」を聞いて気に入ってくれたら、その次は是非コンサートです!彼女の魅力は絶対生で聞くに限ります!そして、その歌声はもちろん、楽しそうでたまらないあの笑顔を是非見てください。幸せな気分になれますよ!

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