*** Rowland.S.Howard ***
〜誰にも真似できない個性的なギタリスト〜

ローランド・ハワードギターにうるさい(上手い下手ではなくて好みが)私がもっとも愛しているギタリスト。とにかくこの人の音をはじめて聞いたとき思わず「これだー!」って叫んでしまった。分かりやすく言うと水の中で弾いているような音。ただ、音だけでなくフレーズもカッティングも全てがかっこいい。とにかくセンスがいい。前回のLydia Lunchのところで紹介した「SHOTGUN WEDDING」というアルバムのなかでもその個性は光ってる。で、特に「凄いなぁ」と思ったのは、この中でかなり意外なツェッペリンの「In My Time of Dying」やアリス・クーパーの「Black Juju」をカバーしてるんだけど、その意外性を(リディアがこれらのカバーをするのは意外なの)彼のギターで完全にリディアらしくNYアンダーグラウンドらしく仕上げているところ。そして、ボーカルらしい意見かもしれないけど、彼のギターは凄く個性的で一際目立っているのにボーカルを邪魔していない!ここが凄いところなの。ロック系のギタリストにありがちな独りで前面に出てサウンドを壊したりすることが無いの。にもかかわらず聞いてる人の耳にいつまでも残るこの個性とセンスとバランス感覚!とにかくchikako絶賛のギタリストです。もともと[Birthday Party]という伝説のバンドのギタリストでツアー中にLydia LunchやFoetusと出会い、バンドの解散後は彼らとプロジェクトを組んで活動していたんだけど、他の二人と同様に現在の活動はわからないの・・・。あかされてないというよりは、私があまりここらへんの音楽を求めなくなったから情報が入手できないというだけで、結構調べればすぐ分かるのかも?ただ、みんなメジャーに対してあんまり興味がないというか、メジャーでは受け入れてもらえないような表現内容や方法をもっているから出来ることなら自分達で作ったそれぞれのレーベルでインディーズという形で活動していきたいと思ってるようなので、それなりのマニアックなところからじゃないと情報は流れてこないんじゃないかな?あっそれから、彼はいわゆるポジティブ・パンク(懐かしい響きだよね(笑))と呼ばれたジャンルの人達の大半に影響を与えているので、今のビジュアル系の人達のギターの音やフレーズには彼のエッセンスを真似たものが多いかも。(あくまで、真似。全然本物とは違いますけど)私自身は「SHOTGUN WEDDING」のほうが聞きやすいんだけど、あんまりドロドロしたものが好きでない方は[Birthday Party]のアルバムがお薦めです(ただし、こちらもかなり入手困難だと思うけど)。ちなみに写真は彼のプロジェクト[These immortal Souls]のジャケットで、このユニットはほぼ彼のソロという感じ。全曲作詞作曲&ボーカル&ギターを彼が担当し、他にピアノやオルガンが入ってるの。でも、歌わない方がいいかも(笑)。B級っぽい仕上がりには一役買ってるけどね(笑)。

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