*** Silver Fish ***
〜8年以上経った今でも少しも色褪せない原始的ノイズ〜

SilverFish これはホントにめちゃくちゃ好きなアルバム。このコーナー自体、好きなアーティストだけを取り上げているんだけれど、通り過ぎてきたものや、かつて私の支えだった(笑)的なものも多いんです。でも、これはとにかく純粋にそのサウンドがとにかくかっこいい!しかもこれ女の子ボーカルなんですよ!って聞かないと分からないよね。すっごいがなりなんです。ビデオを始めて見た時、すっごい驚きました!だって、可愛い花柄のワンピースを着た女の子がおそろしい声で歌ってるんだもん(笑)。でも、そういう事を抜きにしても超おすすめの一枚です。

 CDのブックレットからの解説をまとめると、ロンドン北部でスクワット暮らしをしていた仲間がボーカルに声をかけ結成。パブのバックルームや学生組合室?!などを活動の場に選び、その傍らMyBloodyValentineのツアーサポート等もこなし腕を上げ、89年10月にデビュー。とのこと。マキシをはじめ何枚か持っているけれど、やっぱりこの「OrganFan」が最高!何しろあの奇才ジム・フィータスがプロデューサーなんだもの!帯には「パンクやヘヴィーメタルの枠をはるかに超えたパワー・ギター・ロックが炸裂する最新作。破壊的ビートのカバー曲「ロック・オン」(D.エセックス)は必聴!」とあるんだけれど、いやいやどの曲もおすすめなんです。とにかく幅広いんですよ。シルバーフィッシュとは?って聞かれて1っ曲って言うのはあげられない。このアルバムがシルバーフィッシュ!なんです。受け売りなんだけど「混沌とした原始的なノイズの中で、まるで正体不明の生命体が激しくうごめいているかのような錯覚がここに・・・」という感じです。

私は自分のやっていたオリジナルバンド「Noise of Jealousy」の音作りに関して、メロディーのしっかり有るもので、かつノイズを駆使した楽曲って出来ないのかなぁって悩んでたのね。ノイバウテンは確かにノイズバンドとして凄いバンドだけど、あれを口ずさむなんて奴はいないでしょ?!大好きなBAUHAUSも「テレグラム・サム」は確かに歌えるけど、ノイズに欠ける。上手くブレンドされてるのは「DoubleDare」「InTheFlatField」くらいで後はどちらかに寄っている。あの頃私が好きだったアンダーグラウンドシーンをにぎわしていたバンドのサウンドは「これぞ!」っていうのがアルバムの中に2、3曲は有るけど、後はマニアックすぎたり、かと思えば「なんでこんなポップなことやってんの?!」って思うよう曲があったり・・・。
日本のバンドでは、そのほとんどがいつの間にか「ビジュアル系」とか「ポジティブ・パンク」というくだらない(暴言?!)集合の中に入っていってしまってたし・・・。ありがちだけどインディーズでライブハウスに出てた頃はめっちゃカッコよかったのに、メジャーになった途端こんなにポップになっちゃうんだってバンドは沢山あるよね。毎日のようにライブハウスに足を運んでいた私は、一時期のビジュアル系ブームの頃にデビューしたバンドのほとんどをライブハウスで観たことあったけど、みんな良くも悪くも変わってしまってたよ。(そんな中、唯一アマチュア時代のほうがポップなことやてたのが「マッドカプセルマーケッツ」かな。彼らはアマチュア時代から物凄い数のファンを抱えてたけど、サウンドや歌い方とか、凄い可愛かったんだよ。あれだけ人気があったから絶対デビューするとは思ってたけど、そのサウンドがすっごい硬派になっていたのにはビックリ!カッコいいよね!)ってかなり話がそれてしまったけど、そういう皆が矛盾を抱えてたなかでシルバーフィッシュは見事にそのバランスを取っていたと思う。音は凄いハードだし、美味しすぎるノイズの嵐だし、ボーカルだってすっごくハードだけど、聞き終えた後、しっかり口ずさめる。でも、そこにはプロデューサーであるジムフィータスの力も相当影響を与えているんじゃないかな。

それにしても、今活動してるのかな?(笑)。相変わらずで申し訳ないんですけど全然そこらへんのことは知りません(^^;
どなたか知ってらっしゃる方がいたら教えてください。

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